クラシコに向けて
昨シーズンならクラシコに次ぐ黄金カードなのだが…。
いかんせん今のバレンシアでは…。
バレンシアのスタメンは、
カニサレス、モレッティ、マルチェナ、エルゲラ、ミゲル、アルベルダ、シルバ、モントーロ、アリスメンディ、モリエンテス、ホアキン・サンチェス。
システムは4−4−3。
バルセロナのスタメンは、
バルデス、アビダル、ミリート、マルケス、プジョル、ヤヤ・トゥーレ、グジョンセン、シャビ・エルナンデス、イニエスタ、エトー、メッシ。
システムはこちらもいつもどおりの4−4−3。
もう、カウンター戦術は嫌!!
というのがキケ・フローレス更迭の理由らしいが、
はたしてクーマンがその責務をこなしているかは
まだよく分からない状態が続いている。
最初はポゼッション重視の選手起用だったが、
ここに来て明らかに守備的なメンバーになりつつある。
バラハ、エドゥの怪我は治っているようだが、
新鋭モントーロを起用。
このチーム状態を考えてなのか、
たまたまなのか、
クーマンの意図は分からないが、
対戦相手のことを踏まえると、悪くはなかったと思う。
守備意識は高いが、上手くはない…。
守備防御のメンバー編成のはずなのに、
対バルサ対策が不十分で、
まず、前線からの守備がまったく機能していなかった。
最近のバルサの攻撃の起点はマルケス&ミリートのCBコンビ。
バルサを潰すには、ここをケアしなければならない。
バレンシアはそれが出来ていなかった。
モリエンテスはプレスの意識がなく、
シルバとホアキンが空回りしているだけだった。
モントーロの扱いが不十分だったし、
アルベルダとディフェンスラインがあまりにも低かった。
前線がプレスに行かないから
マルケスが自由にプレイができ、
ロングボールをケアしなくてはならなく、
エトーとグジョンセンに裏を取られそうになるから、
ラインを下げざるをえなくなる。
たぶん、
エルゲラやマルチェナは
もっと前からプレスを掛けて欲しかったはず。。。
そんな中、
シルバとホアキンがプレスに行きその空いたスペースを
シャビやトゥーレに使われるので、
そんな2人もプレスを徐々にしなくなってしまった。
後半に入ると、4−2−3−1にシステム変更。
アルベルダとにモントーロのダブルボランチへ。
これでようやくモントーロが試合に参加できるようになる。
既に2点取っていたバルサが引いたこともあって、
後半の序盤はボールをキープできるようになった。
しかし、
根本は変わっていないので、前半と同じようにボールを奪うことはできない。
結局、
攻撃面ではインパクトも残せず、
とどめの3点目もグジョンセンに決められ、
ジ・エンド。
バレンシアでボール捌けるのはバラハくらい…。
それがいないとやはりこんな展開になってしまう気がした。
カニサレスは素晴らしかった。
どうやら、ヒルデブランドは完全に構想外。。。
チェルシー戦でも見せていたし、
ドスサントスのシュートを止めたシーンなど見事だった。
典型的なアウトサイドプレーヤーのイメージしかなかった
シルバはかなりプレーの幅を広げてきていると思う。
メディアプンタ的なプレーも出来るようになってきた。
一方のバルセロナ。
CLでスタメンで試合に出たからか、
クラシコに向けての温存か、
それとも単純にスタメン落ちか。
ホナウジーニョはベンチ。
ライカールトは変わってきた。
選手交代、スタメンの選択がまともになってきている。
ホナウジーニョやデコをスタメンから外すのはなかなかできない。
結果も出始めているグジョンセンのMF起用、
イニエスタ左WG&左SBアビダルコンビの起用。
そして、
CBをマルケス&ミリートにしたこと。
これは素晴らしい。
DFが攻撃の基点になりうるのは、
現在のサッカーに於いて最も効果的なこと。
欧州の中でも、
それくらい高い素質を持つのは、
マルケスと、
セリエAのチブくらい。
あと、
レバークーゼンのフリードリヒ…(個人的願望ですが。。。)
冗談はさておき、
彼のような正確なロングフィードが出来るDFがいると、
攻撃のバリエーションが増える。
もともと、
バルセロナなんだから、
中盤の力だけでどうとでもなるのに、
この選択肢まで増えるのだから、
相手からしたらたまったものではない。
さらに、
ロングフィードを使うことで、
この試合のように相手DFが吊られてラインを下げるから
中盤にもスペースができ、
より組立てしやすくなり、支配することが容易になる。
プジョルはSBの方が合っていると思う。
もともとそうだったわけだし。
まぁ、ザンブロッタがベンチ行きになってしまったが…。
マルケス&ミリートが前線や中盤に効率良く繋げられることにより、
イニエスタやシャビがディフェンスラインをケアする回数が減少。
それにより、彼らのプレーエリアがより攻撃的になった。
仮に、
マルケス&ミリートにプレスがかかってきても、
シャビとイニエスタが下がってビルドアップ時に数的優位を作り、
それを突破にかかれば。
この辺はACミランが良い見本になるかな。
そして、
エトーの復帰も大きい。
彼はディフェンスが上手い。
プレスの掛け方が上手いから、
ボール奪取率もかなり高いと思う。
エトーが完全復活すれば、
ジョーカーのボージャンの良さも更に引き出され、
タイプが違うから相手チームはケアも大変困難になる。
また、
グジョンセンは中盤の仕事にだいぶ慣れてきたよう。
上手くフォローしているイニエスタのちからと言えなくもないが、
頻繁にポジションチェンジすることで、
相手は翻弄されてしまう。
来週はいよいよクラシコ。
この試合でメッシを失ってしまったバルサ。
ホナウジーニョの勝負の時。
このカンプノウでインパクトを残せなければ、
いよいよ放出の声もMAXになる。
対するのは、
いまやスペイン最高のDFセルヒオラモス。
ホナウジーニョは1対1で抜けなくなった...
そんな声を吹き飛ばすには最高の相手。
はたして…。