チャンピオンズリーグ_セミファイナル_1stレグ_チェルシーvsFCバルセロナ

週末にクラシコを控えるバルセロナ
グアルディオラは以前から、
今期のリーガの敗北宣言をしていたが、
カンプノウでの決戦に勝てば、
勝ち点差は1になる。
マドリーは、
難敵ビルバオのアウェー戦が残っているため、
逆転優勝の可能性も充分に残している。
そんな状況で迎えるこのチェルシー戦…。
バイエルンもこのチャンピオンズリーグに懸ける想いは凄いものがあるが、
チェルシーも負けてはいないでしょう。。。
しかも、
マドリーは別にして、
バルサが一番戦りにくいのは、
やっぱりチェルシーだと思う。


今季のバルサの特徴のひとつに、
WGがサイドに張るかたち。
即ち、
独力でサイドを打破するのが狙い。
なので、
テージョやクエンカが重宝されることが多い。


たとえば、
アレクシスとアウベスの右サイドでいうと、
バイエルンにおけるロッベン&ラームの関係の連動性は見られない。
アレクシスが中に切れ込んで、
アウベスがサイドを突破するのかという話になる。
が、
中央の守備を固めるのはチェルシーにとっては、
お手のもの。



上記のことを考えると、
チェルシー戦で
サンチェスとアウベスが縦に並んでいるのはもったいないと考えるか、
右サイドの破壊力が増すと考えるのか。

いやいや、
サンチェスが中央に飛び込んでアウベスが上がってくればよくね
というのは正解のようで間違いである。
この試合のチェルシーは中央の守備を固めていた。
なので、そこに選手が入っていっても、あまり意味はない。

昨年の形と3-4-3を比べると、似ているところがある。
中央の枚数が多いところと、相手のSHのマークが浮いているところである。
今季の4-3-3だと、バルサのWGとSHをチェルシーのSBとSHが守ればOKという公式が成り立つ。

シャビとブスケツのダブルボランチみたいだなーとかんじた人も多いと思う。
ここの枚数が多くないと、バルサはらしさを発揮できない。
その理由は中央で数的同数にならないから、
なかなかお得意の中央攻撃を機能させられないからだ。
さすがに守備者に人数に余裕がある状態だと、
なかなか相手の隙間でボールを受けることはできない。

なので、この試合ではボールに触れないメッシが中盤に居座ることが多かった。
そうなると、前線はセスクだけとなる。ここにサンチェスが入ってくればOKである。
メッシが降りているから。
ただ、メッシが降りているのがいわゆる普通の状態では非常にもったいない。
じゃ、セスクが降りればとなるが、セスクはまだそこまでの判断ができていない。

だったら、イニエスタを中央で最初から使えよという話になるが、
そうなると、左サイドを独力で突破できる選手がいない。
流れの中で、イニエスタが中央に入って、アドリアーノがサイドに貼りだす形は見られたが、
その形が固定されることはなかった。

ペドロが入っても流れは同じである。
右サイドに配置されたペドロは、昨年のやり方では力を存分に発揮するが、
サイドにはられても力を発揮できない。
今季のビジャが微妙だった理由も同じ。
これだったら、アウベスを上げればよかったと感じた人は多かっただろう。

アゴやクエンカが登場しても、大きくシステムが代わることはなかった。
というか、変えなかった。
ピケが登場して3-4-3でレッツゴーになるのはいつかなと待っていたが、
そのように役割が固定されることはなかった。

もちろん、今の4-3-3のほうが昨年の4-3-3よりも守備の枚数が多い。
一目瞭然である。昨年の形はあまりにリスキーだろうという考えのもとで、
今季のような変更がなされた可能性が高い。
ちなみに、ローマは昨年の形を模倣していた。今はしらない。

なぜに、お得意の形をやらなかったのか。
ピケの調子が悪かったのか、ピケの累積を来にしたのか、
守備のバランスを崩したくなかったのか、
3-4-3で中央の枚数を数的同数になるネタを隠したかったのかは不明である。
なんにせよ、今の4-3-3ではSBに攻撃的な選手を起用してもあまりリターンがない。
でも、アビダルはいないので、プジョルしかいない。

なお、後半にはドログバが中盤に入って4-6-0で固められた。
あの場所にドログバがいると、さすがのバルサも苦しそうだった。
カンプ・ノウで頭から4-6-0で挑んできたら、ちょっとどうなるかわからない。

セカンドレグの注目は中央に5人を集めるかどうかである。
ただ、4人でも前半にあれだけチャンスを作ったので、別に大丈夫という考えもあるが、
どこでそのスイッチを押すかは楽しみの1つになるだろう。
だから、こういう形でバルサが挑んでくれればと、クラシコも含めて。