リーガ・エスパニョーラ11-12第33節_アトレティコ・マドリードvsレアル・マドリード

33節を先に終えていたバルサが勝っているので、
優勝はほぼ決まり!
の状況から、
一転にして
勝ち点差が1になってしまった…
レアル・マドリー
なので、
勝利が義務付けられてしまった感が…
しかし、
マドリードダービーだし、
相手は、
ジメオネ効果でヨーロッパリーグはもちろん、
リーガでも順調になってきたアトレティコ・マドリー



この日のレアルは連動性のある崩しがほとんど見られなかったので、
得点の気配があったかいうとなし。



そんな雰囲気をふっ飛ばしたのが、
CR7のスーパーミドル!!
困ったときのセットプレーならぬ、
困ったときのCR7。
こうしてボールを運んだレアルだが、
CR7とディ・マリアはカットインを得意としている。
特に、ディ・マリアはカットインしかしない。
サイドでボールを受けたときは独力で何とかするタイプの選手なので、
SBのヘルプの必要がない。
ヘルプがあっても、あんまり意味が無い。
というか、走っても間に合わないのが現実だろう。


SHがサイドでボールを受けるのでなく、
中央でボールを受けようとしたときにサイドにスペースができる。
そのタイミングでの攻撃参加は必須であり、
アルベロアは必ず良いタイミングで攻撃参加してくる。
コエントランはSHを追い越したいようだけど、
それではボールが来ないので、
そのまま中央に飛び出していく場面が見られた。


しかし、
連動性がない。
個人でどうこうし過ぎなので、
一人目は交わせても二人目でひっかかる。
それか強引なミドルシュートが枠を外れるか、相手にぶつかる。
CR7は途中から味方を使い始めたが、
久々のディ・マリアはただの自分マン状態であった。


アトレティコはサイドにも人数をかけて守備をしてきたので、
レアルはいい形で仕掛けることができなかった。


それに対して、
ボールを奪ってからの速攻や繋ぎで違いを見せるアトレティコ
レアルのSHの守備がぼやけているので、
アトレティコのSBが攻撃参加したり、
SBなしでサイドに枚数を揃えると、
なかなかいい形で仕掛けることができていた。


で、登場したのがエジルである。
エジルは周りの選手の位置を認識し、
ポジショニングを仕掛ける。
中央の枚数が多いと考えれば、
サイドへ、サイドが足りているなら中央へ。
こうしたバランサーの登場で、
レアルの攻撃に厚みが生まれていく。


エジルはSHを追い越したり、
スペースの出来たサイドでボールを受けたりと、
カカにはできない役割をこなしていく。
こうして、
ほんのすこしよくなったレアルの攻撃にアトレチコ
守備に追われる時間が増えて行くことになった。
それでも、
時間の経過がアトレチコを助けてくれるはずだったが、
CR7のスーパーミドルが炸裂する。


前半の直接FKもお見事だったが、
流れとは関係ない状況で炸裂した個人能力によって、
アトレチコは瓦解することになってしまった。
あとはPKとカウンターで追加点を決めたレアルが、
4−1というスコアで試合の幕を閉じることになる。


アトレティコに関しては、
シメオネが就任した当初からメンバーも変わっていないし、
サッカーの形もほとんど変わっていない。
当初から比べると、
相手がレアルだったからか、
サイドをしっかり死守することと、
プレスバックを多めにして、
相手を挟み込む回数くらいの違いしか見られなかった。
これはとってもポジティブなことで、
チームの完成するのが早すぎるということ。
シメオネはなんなのだろうか。
ELでも結果を出しているので、来季が楽しみである。


レアル。
結果こそ出たが、バレンシア戦のほうがまだいい形が多かったと思う。
周りと強調するような選手を出さないと、
いい形が継続して生まれないかもしれない。
その代わりに、
今日のような流れとは関係ないゴールは減るかもしれないが。
結局のところ、
どっちを取るのかというところなのだろう。危険な賭け。


ビルドアップやシャビ・アロンソマンマークされたときの対策には
決まりごとが見られる。
しかし、
前線にボールが入った時に優先順位や
ポジショニングには決まりごとが全然見られない。
たぶん、
なんとなくSHの選手のポジショニングで全てが決まっていそうだが、
厳密に守られてはいない。
なので、ポジションが近すぎて、もったいない場面が多い。
それを阿吽の呼吸で、
アドリブで自然に治していくレベルになれば、
とんでもないことだが、そういうの目指しているのだろうか。