無敵艦隊 vs レ・ブルー

組み合わせを見れば、
ただの親善試合とは思えないカード。
本戦さながらの試合。
しかし、
そんな興味をそそられるべき対戦なのに何故か盛り上がりに欠けたような…。
スペインからすると、
どうしても勝ちたかったハズ…。
でも、
フランスは…(屮゜Д゜)屮!?
ワールドチャンピオンで、
今夏のユーロの優勝候補筆頭といえば、
イタリア。
しかし、
『格』
という視点で見れば、
フランスだと思う。


かたや、
理想としているサッカー、
タレントのポテンシャルは
ブラジルやイタリアにも匹敵するのだが、
結果を全く残せないスペイン。
ドイツW杯でも対戦し、
一部では番狂わせと言われた
あのスペインの惨敗...。
確かに、
勝負のアヤと言ってしまえば、
それまでだが、
この差は非常に大きく感じてしまう。


試合の前に、
かなり驚きがあった。。。
フランスのユニホームが
レ・ブルーではなく、
赤なんだもん(-.-;)
なんか、
対戦相手のスペインみたい。


この試合の注目点は、
やはり、
フェルナンド・トーレス
ビジャではなく、
この男がスタメン。
はたして、
彼が1トップで活きるのだろうか…。


スペインのスタメンは、
カシジャス、アルビオルマルチェナセルヒオ・ラモスカプデビラアルベルダ、シャビ・エルナンデスフランセスク・ファブレガス、リエラ、イニエスタトーレス


フランスのスタメンは、
クペ、アビダルギャラステュラムサニョルラッサナ・ディアラヴィエラトゥララン、マルダ、アンリ、アネルカ


スペインのシステムは、
4-2-3-1。
最近の
スペインのデフォルトの形は、
4-1-4-1。
シルバがいなかったので、
この形になったのだと思う。
ただ、
中盤の底のシャビは自由に動き回るタイプなので、
ほとんど従来のシステムと言っても良いくらい。
バルサのシャビは、
どこかやるべきことが多くて、
窮屈に思えることがあるが、
代表には守備のスペシャリスト、
アルベルダがいるので、
そう守備に負われることはない。


試合は予想通り、
スペインが押し込む展開。
フランスの中盤は全体的に引き気味。
ただ、
デフェンスラインはさほど低くなく、
ポゼッションを求めるスペインに対し、
スペースを消しにかかる。
なので、
センターラインまではボールをまわせるが、
仕掛けても崩せないスペイン。


このような展開で今の代表で活路を見出せると言えば、
イニエスタになる。
ボールが回ってこないので、
中盤までもらいに行く。
システムが崩れたとしても、
本来のポジションの右サイドのスペースを空けたとしても、
躊躇なくチャレンジできる勇気がある。


イニエスタが動き回ったおかげで、
スペインの攻めに動きが伴ってくる。


しかし、
そこはフランス。
そう簡単には崩させない。
デフェンスラインのポジショニングと、
中盤の守備はさすがの一言。
スペインの両SBの上がりを防いでいたし。


試合中に気になったこと。


まずは、
スペインの攻撃に裏を取ろうとする動きがほとんどないこと。
トーレスは凄いストライカーなのは疑いないのだが、
自分から動いてどうこうするのは、
やはり得意ではない(x_x;)
別に、
彼一人のせいではないのだろうけど、
1トップで、
スペースへの飛び出しがないのは、
はっきり言って致命的。
強豪国相手では、
点など取れる訳もない。


そして、
セスクのプレー(x_x;)
今や、
アーセナルの顔とも言えるプレーヤー。
そのゲームメイクセンスは疑う余地はないのだが、
この代表には、
シャビ、イニエスタがいる。
どうしても、
彼らと被ることが多くなり、
非常に窮屈に見え、
長所であるダイナミックさが失われている気がする。
ゲームメイクという点では、
前述の二人に譲ったとしても、
もっともっと2列目からの飛び出しという面で貢献できるはずなのだが...。


スペインは前半20分過ぎ、
何にも出来なかったトーレスを下げ、
グイサ投入。
代表枠の当落線上のグイサ。
ラウール・タムードが怪我でリタイアしている現在、
アピールしたいところ。
さすがに、
ボールを受けるために動き回ったり、裏を狙ったりと精力的に走り回っていた。


フランスのシステムは
いうまでもなく、
4-4-2。
この試合、
攻撃面で自分が思っていたフランスとはかなり違う感じがした。
トゥラランがセンターではなく右サイドで、
ラッサナ・ディアラがセンター。
トップのアネルカは、
非常によく動き回っていた。
ただし、
アンリはほとんど動かない…。
アンリってこうゆう選手だったの...?┐('〜`;)┌
この試合、
動き回わってチャンスを作るリベリーがいなかったので、
もっと動かないといけなかったんじゃないの...?!


さすがにスペインは中盤が厚いので、
フランスはボールを回せない。
スペインの弱点は、
その人口密度が高い中盤を突破されてしまうと、
一気に脆さが出てしまうこと。
その辺、
試合巧者のフランスは突くのが上手い。
アルベルダとその前の中盤の選手のスペースを上手く使う。
なので、
けっこう危ないシーンをスペインは作っていた。


後半になるとスペインが動く。
ビジャ投入で、
システムも2トップへ変更。
やはりと言うべきか、
こうなると、
セスクが目立ってくる。
この2トップは動き回るので、
スペースも作り易い。
前半は死んでいた、
両SBも効果的に空いたスペースに飛び出せるようになった。


さらに、
アルベルダを下げ、
シャビ・アロンソを入れたので、
よりポゼッションは高くなる。
まぁ...その分、
守備力は弱まる訳だが...。
案の定、
シャビ・アロンソは守備に負われ、
効果的仕事が出来なかった。。。


スペインはポゼッションで断然上回っていたので、
押し捲くっていたのだが、
なかなか得点は奪えず…。


結局試合は、
セットプレーから、
カプテビラが決めて、
スペインが1-0で勝利。


スペインにとっては、
有意義な試合だったと思う。
ただ、
リベリーは出てきて欲しかったと思う。
あのような動き回る選手相手にどこまで耐えられるのかは、
是非とも試したかったハズ。


一方フランスにとっては何だったのだろう...。
相変わらず、
大人のチームというのはよく分かったのだが、
この試合を通して何かを見つけられたのかは、
非常に疑問が残る(;+_+)