インターネット用語の中には、やたらと

プロトコル」という『言葉』が登場する。

ネットワーク(LANケーブル)で繋がれたコンピュータの間で
情報をやりとりを行う時の約束事だ。
同じプロトコルが組み込まれていない(入っていない)
コンピュータ同士では、例え物理的に接続されていても
(配線は繋がっていても)情報のやりとりは出来ない。
代表的なものとして「TCP/IP」や「IPX/SPX」
AppleTalk」「NetBEUI」などがある。


ネットワークが良く分からない人に分かりやすく言い換えれば、
プロトコルとは「言葉」そのものだ。
「約束」と言ってもいいだろし、
『決まりごと』と言ってもいいだろう。


さて、人間社会に置き換えてみればどうだろう。
大前提に法律・憲法といったものがある。
しかし、生活においては決まりごとよりももっと
頻繁かつ重要なものがあると思う。
そう…
『サービス』という『言葉』だ。


たいていのコミュニケーションや、仕事や、作業や、
たぶんありとあらゆるものが、
それぞれの人のサービスの交換として成り立っている。
例えば、
政治家がやっているのは、政治サービスだし、
学校の先生がやっているのは、教育サービス、
経営者がやっているのは、経営サービスだろう。
常に誰かに向かっての、どんな品質のサービスなのかが問われる。

俳優は演技サービスをするのだし、
タクシーの運転手はドライビング・サービスを提供する。
中には、快楽サービスをする職業もあるだろうし、
バーチャルをサービスする仕事もあるだろう。
スポーツ選手でも、サッカー選手なら、
フォワードならアタッキングサービスだし、
ディフェンダーならディフェンディングサービスだろう。
フリータをしている若い人だって、
日給を貰うためにそのバイトで、それぞれのサービスを受け持つだろう。


『サービス』という言葉を辞書で引けばきっと、
広くたくさんの意味が出てくると思うけど、
暗黙的に「人の役に立つ」とか
「喜ばれる」というようなイメージがあるだろう。
クリエイティブ・サービス、
プロデュース・サービス、
トラフィック・サービス、
編集・出版サービス、
プランニング・サービス・・・。
今まで捉えにくかったジャンルの仕事も、
後ろにサービスという単語を付けると、
何をするべきかが明確になる。


高校生や学生だって付けられる、
「自己育成・サービス」だ。
恋愛だって、「ラブ・サービス」だ。
困った時に愚痴を聞いたり、悩み事の相談に乗る
友情だって、言ってみれば「友達サービス」なのかも知れない…。


決まりごと、すなわち法律には限度がある。
だから、
「ここまでやれば文句はない!!」
「やることやれば怒られない!!」
「ちゃんとやったんだから、あとは放っておいて!!」
などということが当然のように成り立つ。
しかし、
『サービス』というものには限度はない。
いくらでもやる気と能力があれば増やすことは可能だ。
はたして、
そういった心構えで「仕事」をしている人はどれだけいるのだろう…。